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2010マスターズに帰ってきたタイガー・ウッズ(4月5日の練習ラウンド)

武藤一彦のUSPGAツアーリポート

 タイガー・ウッズ(34歳)が8日から始まる「マスターズトーナメント」
(米ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC)に出場する。
 5日、コースに姿を見せ練習ラウンド、6日には公式記者会見で
「私のプレーを待っていた人がいたことがうれしかった」と喜びを
語った。

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全世界が注目するタイガー・ウッズの復帰第1戦マスターズがいよいよ開幕
約500人のギャラリーに囲まれて練習ラウンドがスタートした

不倫騒動、ツアー活動の無期限自粛・・・
141日ぶりのトーナメント出場の行方はいかに?

 昨年末の不倫騒動による自粛から実に141日ぶりのトーナメントとなるが、
ツアー活動を引き続き連続させるのか、マスターズで"みそぎ"を済ませ様子
を見るのか。今後については言及を避けており、本格復帰は複雑な状況に
変わりがないとみられる。

 タイガーのトーナメント出場は、昨年11月、豪州での「オーストラリアン
マスターズ」以来、141日ぶり。米ツアーでは、9月の「09ザ・ツアー・
チャンピオンシップ」以来となる。
 その2カ月後の11月27日、フロリダの自宅近くで深夜、自動車事故を起
こし、その原因が浮気による妻エリンさんとのけんかで離婚説にも発展した。
当初タイガーは浮気については公式サイトなどで否定したが、バーのホステスや
愛人とのスキャンダルが次々と明るみにさらされると、プロゴルファーとして
の活動を無期限で自粛していた。

 年が替わった1月にはセックス依存症だったことを明かし、治療入院した。
 2月、それまで一切、表立つことなく過ごしていたが、報道陣を限定した
記者会見で浮気を認め謝罪。3月練習を再開、16日にマスターズ出場を明ら
かにした。

懺悔したタイガーはマスターズの神をも味方にできるか?
真意を問われる闘いがいま始まる

 この間、ゴルフ界は人気者の復帰に向けて争奪戦とおぼしき激しい"攻防"
があったことは想像できる。
 ゴルフ界の大御所、アーノルド・パーマーも復帰戦に動いた。3月末、ホスト
を務める自分の大会「アーノルド・パーマー招待」に、「ゴルフ界のためにタイガー
は必要である」と断言して、手を差し伸べている。

 ジュニア育成基金を世界展開するアイドル的存在でもあるタイガーだけに
女性問題は致命的だった。だからこそ、自らを無期限自粛に追い込んだタイガー。
復帰するべきか、せざるべきかの基本的な選択を抱えて、本人も外部も出口を
探して苦慮した。
 そうした中でのパーマーの動き。その大会には出場しなかったが、復帰に向け
て大きな流れとなった。

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たくさんのプロから歓迎を受け、緊張もほぐれてきたタイガー
左は92年チャンピオンのフレッド・カプルス

 6日の記者会見でタイガーは「支えてくれたすべてを裏切ってしまったこと
を謝りたい」と神妙に謝罪の言葉を述べている。そして「私を待っていてくれた
人がいてくれてうれしかった」と。
 前日の練習ラウンドは約500人に囲まれてのラウンド。それはタイガーにとって
は懺悔のラウンドだったに違いない。
「ウェルカムバック!」の声もあったが、その反応は歓迎でもなく拒否でもなく、
無視はしないが批判もある・・・そんな空気がないまぜになって、少し太めになった
体で受け止めたはずだ。 
 ゴルファーとしてだけでなく、人間としてのタイガーをも問われている
今年のマスターズである。

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無精髭に太めの体、外見は大きく変化したが、内面は果たして・・・

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練習ラウンド2日目、徐々に表情が和らぐ。タイガーに期待!
左はPGAツアーでタイガーの後見役で大親友でもある98年勝者のマーク・オメーラ

写真はPGA TOURより

◇武藤 一彦(むとう かずひこ) ゴルフジャーナリスト 評論家。
報知新聞社運動部、編集委員、専属評論家を経て現職。トーナメントの
テレビ解説、コラムなど幅広く活躍。日本プロゴルフ協会(JPGA)理事、
日本ゴルフトーナメント振興協会メディア委員会委員、世界ゴルフ殿堂
選考委員。1939年11月、東京生まれ

Date:2010.04.07 Category:リポート